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実録ドキュメンタリー小説

「荒唐無稽裁判」

この話は現在進行形の実話です(名前や場所などは仮名です)。

お知らせ

連載第8話「仮領収書・・・なんで仮なの?パート2」

コチラ↓が問題の「仮領収書」

仮領収書.png

前回号の、仮領収書の代金2百万円は「貸した」のか「代金としてあげた」のかを弁護士さんが被告の盆地(ぼんじ)に尋ねるシーンは、被告と弁護士さんのコントのようであり、というか逆によく出来た漫才のように笑えるものでした(笑)

 

裁判という公明正大な場で、あのような漫才のようなやりとりがされるとは、普通の普通の私達一般人にはなかなか想像ができません。しかし、同席している裁判官さんとかはニヤリともしないで神妙な面持ちで、そのやりとりの光景をみているのです。それがさらに荒唐無稽レベルをあげているんです。


さて、以下はその漫才のような口頭弁論の続きです。


「お姉さん(和枝母さん)も了解しとるという話でしたけど、お姉さんが了解してるなら、何でここにお姉さんの名前がないんですか?」

「それは、弟がそう言うのに、私がいちいちおりもせん人の名前を書けよとはよう言いません。」(気遣い?遠慮?)

「でも、これもともと書いて持って来たんですよね?」
「いえ、いえ。」
(いえいえって、目の前ではなくもろうただけって言ってたけど?)


「目の前ではないんですか?(あらためて聞く)」
「目の前ではないんですが、貸してその場で書いたんです。」
(その場?)
 
「その場で書いたんですよね?(確認)」
「その場で書いたんです。」
(目の前じゃないけどその場って、どんな距離感?)

「(その場なら)直してもらうのは簡単でしたよね?」
「そこまで気がつきません。」
(気がつかない?仮も姉同意無しも気にならない?)

「でも、二百万円はものすごい途方もない大金だっておっしゃいましたよね?お姉さんに電話して確認しなかったんですか?」
「そりゃあ長男の博さんが姉さんも了解しとると言うのに、それを疑うわけにはいきません。」
(気遣い遠慮キャラ?)

「でも、あなたはずっとうんざりしてたとおっしゃいましたよね。」
「ええ、そりゃそうです。」
(うんざり相手に気遣い遠慮?)

「(うんざりさせられるほどのことをされている相手なんだから)はっきりさせるために、きちんと書いた物をもらったほうがいいんじゃないですか?」
「そりゃあ、ほいじゃがおかしいんじゃないですか?
(おかしい?また逆質問?)

「私に聞かれても分からないですけど。(逆に聞かれて、言葉に詰まる弁護士さん・笑)きちんとした書き物をとっておこうとは思わなかったんですか?(再質問)
「いえいえ、もう長男が今後一切この土地については言いません約束します。そして、姉さんもこれは了解しとりますとはっきり言うのに、まあ待て、うそを言いよるんじゃないかとは言えません。」
(気遣いではなく仁義か?)

 

「でもそうするとあなたが言ったことと矛盾しませんか?あなたはもうこれでハッキリするスッキリするとおっしゃいましたよね?」
「はい。」
(神妙)

「なのに、こんな今聞いたら、売ったのか買ったのかもよく分からない、表面上は代金と書いてありますが(宛名も無く)博さんの名前だけ。」
「これはお金に対してのものです。」
(領収書なので、当然お金に対してのものです。。。)

「私は、そのタイミングで、あなたは本当に買ったんじゃあないかと思うんですが?」
「いや、買ったんじゃ、まあ二度買いと言えば二度買いになるんですが、それは名目上のことです。」
(新しい言葉「二度買い」?!しかも、名目上ってどういうこと?)
  
「だから、この平成7年の時点で、あなたはこの土地が自分のものではないと知っていたのではないですか?
(だから買って自分のものにしようとしたのでは)
「冗談じゃないですよ。父から相続しとるのに何で、ただ安う取った安う取ったってしょっちゅう言われてみなさい、嫌になります。」

    

・・・そんなに嫌な目にあってるんだったら、領収書が「仮」になってるとか、
相続人であるお姉さんの名前も無しだとか、それに、そもそも領収書の宛名に自分自身の名前も書かれていないとか、おかしいことだらけです。まさに荒唐無稽です(笑)

いったんここまでの荒唐無稽なおかしな発言を簡単にまとめてみました。(簡単にはまとめられるレベルではないのですが無理やりまとめると)

・何で仮って書いてあるの?
「書いた弟さんに聞いて下さい(弟は既に亡くなっているのに)」
「仮って書いてあるのに気がつかなかった(絶対気がつくのに)」
「仮に何の意味があるんですか?(逆に尋ねる)」
「(仮の意味を説明したら)私には理解できません」

・代金についての答え方の変遷
貸した → 貸したんではない → あげたんではない → 代金としてあげた → (どっちなんですか?)→ 代金としてあげた→ (売買なのか貸したのかどっちですか?)→ 口封じの売買です → 貸しましたやりました → (どっち?貸した?)→ 貸しました。

・きちんとした領収書をとらなかったのはなんで?
目の前ではなくもらっただけだから → その場で書いてもらった → 目の前ではないけどその場で → 貸してその場で書いてもらった。

 


世の中には有り得ない行動をする人がいますが、その場で2百万円という大金
を現生の現金で渡して、このようなポンコツな仮領収書で済ます人間は本当に
存在するのでしょうか? みなさんはどう思われますか(笑)   

 

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